こんにちは、Eyeです。
クライアントさんから、こんな質問を頂きました!
その企業様では、メイン事業とは別で、サプリメントや化粧品など美容関連の商品を販売しています。
最近、定期購入のお客さまの休止や解約が続いています。
現状フォロー体制ができていないのが問題なのですが、一般的な解約防止策ってどんなものがありますか?
それをメイン事業にも活かしたいです!
・・とのことでした。
今はやりのサブスクで、ラクして売上の足しにしたい! と思って片手間ではじめてみた月額課金商品。
休止・解約が相次いでいて、新規顧客獲得に必死にならなきゃいけないなんて、全然ラクできない~~っ!!
そんな風に思っている方の、お役に立てればと思い記事にします^^
目次
信頼・愛着を示す「顧客ロイヤルティ」
まずは一般論、考え方のお話しです。
商品・サービスに関する”継続的”な購買・・というと、
「顧客ロイヤルティ」 を理解して、これを向上させる策をとる。というのがメジャーです。
Loyal とは、”忠誠心”を指す英語派生の言葉ですが、企業や商品、ブランドに対する信頼や愛着が高いお客さまのことを、ロイヤルティが高い。という言い方をします。
信頼や愛着が高いお客さまって、どんなイメージでしょうか?
多くの場合、定期だろうと、新商品だろうと、売りっぱなしで何のフォローも無かろうと・・・。
ロイヤルティが高いお客さまは、基本的に買って下さる。
買い”続け”て下さいます。
・・たとえ、時に多少の”失敗商品”に当たったとしても(笑
でも、ロイヤリティが低いお客さまは、
たとえワンコインで買える商品であろうと、継続はほとんどしません。
サプリメントや化粧品などは、色んなものをぐるぐる試して放浪する方も多いですよね。
そんなとっても大切な「ロイヤルティ」 ですが、
私が過去にいたような大きな企業では、専用部隊までつくって、やっきになって努力しています。
新規のお客さまを延々と追い続けるよりも、
既存のお客さまのロイヤルティ向上に努めるほうが、効率が良いからです。
でもなぜか、個人や小規模の事業者は、
既存のお客さまを大切にすることを忘れ、新規顧客獲得に躍起になる企業様が多いです。
目先の売上ばかり考えていると、そういう方向性になりがちです。
もちろん、事業を拡大するうえで、
新規のお客さまを増やすことは、とてもとても大切です。
ですが、私のサポート方針として必ずお伝えしていることがあります。
”既存のお客さまをしっかりと大切にできず、顧客単価を上げることもできずして、あっちこっち中途半端に手を出してばかりいると、いつか全部失って自分が苦しくなるだけ”
ロイヤルティを高めるには、企業努力が必要です。
つまりコストがかかります。
”信頼”を得るには、時間も必要です。
そこのところ、しっかりと心してください。
サービス業だろうが、物品販売だろうが、なんだろうが、
何の投資もせず、ラクして儲けようなんて、そんなミラクル・・・。
・・起きると信じている方は、この記事は読んでいませんよね^^
ロイヤリティ向上策、はじめの一歩。
顧客ロイヤルティをあげるためには、企業努力が必要です。と、気を引き締めて頂いたところで、”やるぞー”と声だけ出して終わりにならないよう、しっかりとto doをステップでお話しします。
・・細かいので、本気のひとだけ読んでください!
まずは基礎固めとして、組織みんなが同じ方向を向くためのベーシックな策を書きます。
皆さまの状況にあわせて如何様にもアレンジしてください。
1. お客さまを”区別”する
既にある顧客リストをしっかりと見つめて、ロイヤルティの高いお客さまと、そうでないお客さまをわけてみてください。
さて、どうやってわける・・?
たとえば、3回以上リピートしてくださっているとか、2回以上紹介をしてくださっているとか・・。
ご自身の事業形態にあわせて、フィットするものを選んでください。
そのうえで、いま、ロイヤル顧客は、全体の顧客に対して何パーセントか?を把握してみるのをお勧めします。
何パーセントが良いのか?
・・という質問が来そうですが、事業内容やいまの状態によって程よい数値は変わるので、高い・低いなど、よく知りもしないうちに自己評価するのは止めて、まずは”現状”把握をしてください。
2. ロイヤルティに関する目標設定
毎年、毎月、追いかけている指標はおそらく売上だと思いますが、
顧客ロイヤルティを測ることができるなにかひとつの指標を目標値にもつことをおすすめします。
たとえば、”紹介” ”SNSでシェア” など、なんでもかまいません。
売上という味気のない数字しかなかった目標のなかに、
”信頼度・愛着度” を示すものがあると・・、モチベーション、上がりませんか?
・・た・だ・し!!
個人別のノルマにするのは、やめてください。
その目標指標は、あくまで行動するための”仮”指標であって、
実際の”信頼度・愛着度”なんて、数字で測れるものでもありません。
個人別に目標に行った・行かない、とギリギリ突き詰めることに、なんの価値もありません・・。
逆にスタッフ層からの信頼が落ちるだけなので、この目標値は、会社・事業全体での大きな目安。くらいに捉えて下さいね。
顧客ロイヤリティ向上、具体的なアクション
アクションとしては大きく2つあります。
- 継続的なコミュニケーションをとる
- 買わなくなる”理由”を潰す
それぞれ詳しくお伝えしましょう。
1. 継続的なコミュニケーション
ビジネス上の関係であっても、ひとの心が通っている・いないで状況はまったく変わります。
ランディングページをつくって、広告回して、ガンガン定期購入品が売れるようになったーー!
・・と喜んでいるのもつかの間、解約が相次ぎ、解約の対応だけでもかなり大変・・。という悲鳴も聞きます。
釣った魚に餌やらないと、後で痛い目みるのはあなたです。
私のこと、忘れないでね。
あなたのことを思っているよ!
こんな血の通ったコミュニケーションを、継続的に行いましょうね。
私自身、だいぶ前に買ったブランド店から手書きのお手紙が届くと嬉しく感じますし、
定期購入している化粧品会社から、商品に同梱されているニュースレターや、メルマガが届くと、せっせと目を通します。
ごくごく普通のことのように思いますが、やるとやらないでは、ロイヤルティには雲泥の差が生まれます。
”手書き”や、”お客さまの声”など、事例はたくさんありますが、
自分に向けたメッセージ、自分も参加している気持ちになれる内容 であれば、よりお客さまの心は動きやすいです。
なんでもかんでも手書きがいいと言っているわけでは一切ありません。
お客さまが喜んでくれる方法と、かかるコストを、しっかりと吟味して、継続できる方法を選びましょう。
2. 買わなくなる”理由”を潰す
実は、ヒントは、”何回か試してもう買わなくなったひと” ”解約したひと” など、ロイヤルではなかったひとからヒントを得ることが多いです。
ノンロイヤルになってしまったその理由。を潰していく(解決する)ことが、結果的にロイヤリティを高める策になります。
買わない理由は、買わない本人にきけ。ということですね笑
わたしが知る事例を挙げます。
※それぞれの事業にあわせてアレンジしてください。
美容系(化粧品、サプリメントなど)ならば・・この3つで大半を占めているといわれています。
A) 効果が感じられなかった
B) 余ってしまっている
C) お金がない
私も、過去に何度も定期解約をしたことがありますが、毎回この3つのどれかを理由として伝えています笑
さて、それぞれの理由を潰す策を考えてみましょう。
私が思いつく範囲であれこれ書いてみます。
A) 効果が感じられなかった
実際に本当に効果がなかったという場合はあるでしょう。
ですが、本人が効果が出ていることに気づいていない可能性もあります。
その場合、どうしますか?
こんな状況だった方がこんな効果を感じた、という声を頂いています。など、お伝えするだけでもだいぶ違うのではないでしょうか?
B) 余ってしまっている
習慣の問題か季節的な問題か、など色々あると思いますが、
余るということは、頻度・容量などが基本とずれている可能性がありますね。
・継続することによるメリット
・忘れてしまわないためのおススメの方法
・頻度が保てない場合の代替法
・余ってしまった場合の別の使いかた
などなど、伝えきれていないことは、ありませんか?
C) お金がない
それなりの高額商品の場合、無理やり買って頂くものでもないでしょうから仕方がないですが、
・継続することによる金額的なメリット
・継続をしないことで代わりにかかる(代用品などの商品)コスト
・効果を感じられないことで失うデメリットやコスト
これがきちんとお伝えできると、たとえ解約されるとしても、いつか余裕ができたら戻ってきてもらえるかもしれません^^
しっかり書かせて頂いたつもりですが、分かりづらい点などあれば、遠慮なく仰ってくださいね。
あなたの「顧客ロイヤルティ」に関する考えやこれからの戦略や行動の、お役に立てれば幸いです。